本ランキングは、投資信託運用会社(以下「投信運用会社」)が運営するウェブサイトをユーザーの視点から客観的に評価することを目的としています。評価では、基本的なサイトパフォーマンスやユーザーフレンドリーな構造、アクセシビリティへの配慮に加え、個別の投資信託の商品情報や各種報告書、パフォーマンスデータなどが分かりやすく掲載されているかを重視しています。また、多数の商品を取り扱う投信運用会社が多いことから、投資信託の検索や絞り込み機能の使いやすさも重要な評価対象としています。 さらに本年は、従来からの評価軸を拡張し、スマートフォンでの利用体験を重視したユーザビリティ評価を強化しました。加えて、AIO(AI検索最適化)の基盤となるテクニカルSEO(サイト構造を最適化し、検索エンジンに正確に情報を伝えるための技術的施策)に関する新たな評価カテゴリを設け、全体の評価項目を大幅に拡充しています。
金融庁が推進する「資産運用立国」の実現に向けた取り組みが本格化するなかで、資産運用会社の経営体制やプロダクトガバナンス、アセットオーナーシップ改革に対する社会的注目が一段と高まっています。とりわけ、有望な企業の選定やエンゲージメントを通じて投資先の成長を支え、経済全体の発展に寄与する資産運用会社は、「成長と分配の好循環」を担う存在として、その役割が一層重視されています。 こうした社会的使命を踏まえ、資産運用会社には、運用力の強化や顧客本位のビジネス運営に加えて、説明責任、スチュワードシップ、サステナビリティ対応の高度化が求められています。これらの動向を踏まえ、本ランキングでは、従来のサイト全体のユーザビリティや商品情報の充実度に加え、プロダクトガバナンス体制、運用プロセスの透明性、運用責任者・チームの専門性、サステナビリティおよびフィデューシャリー・デューティーへの対応など、信頼性と説明責任の観点をより重視して評価しています。
調査期間は2025年10月1日~2025年11月5日までです。
ランキング結果は、調査期間内における各サイトに基づいています。
株式投信の純資産総額が2000億円以上の投信運用会社が運営するウェブサイト(社団法人投資信託協会が公表する2025年8月末時点データに基づく、ただしETF商品を主体とする投信運用会社を除く)
本調査では、以下の6つの視点(カテゴリ)から設定された207の調査項目をもとに当社のアナリストが評価を行います。
| カテゴリ名称 | 評価内容 |
|---|---|
| ウェブサイトの使いやすさ |
ウェブサイト全体のユーザビリティを評価するカテゴリです。わかりやすいナビゲーション、情報の見つけやすさや各コンテンツの見やすさ・使いやすさを評価します。スマートフォンについても評価の対象となります。 |
| デザインとアクセシビリティ |
テキストリンクや文字サイズ、色彩のコントラスト等、デザインやウェブアクセシビリティ基準への対応状況等を評価します。スマートフォンについても評価の対象となります。 |
| ファンド情報 |
投資信託に関する個別情報や関連するデータやレポートの掲載や、こうした情報の見やすさと使いやすさを評価するカテゴリです。投資信託の検索や絞り込み機能も評価の対象となります。 |
| 安定性と信頼感 |
基礎的な会社情報、運用体制、各種メッセージ、プロダクトガバナンス、議決権行使や企業との対話に対する考え方や実績といった投資運用会社としての在り方や実績に関する情報発信の状況を評価します。 |
| 機能性・先進性 |
マイページ機能や基準価額等のお知らせメール配信、動画による情報発信、ソーシャルメディア対応、新NISA等の最新動向や制度解説、シミュレーションツールの提供等を評価します。 |
| テクニカル評価 |
PC、スマートフォンそれぞれのウェブサイトの表示速度や稼働率といったサイトパフォーマンスに加え、テクニカルSEOについても評価します。 |