2014年11月28日

KPIを補完するユーザーエクスペリエンス分析

KPI設定の問題点

Webサイトを運営する際、KPI(主要業績評価指標)を設定している会社は多い。

  • 申し込み完了率の向上
  • 新規訪問直帰率の減少
  • 再来訪率の向上

などである。

これは企業の業績に直結していく指標として、当然設定したほうがよいものであるし、継続的に把握することに大きな意味がある。

しかし二つの視点で問題もある。

  1. 競合他社の同様の数字は分からない
  2. なぜユーザーがその行動を取ったのか、その時点での理由が分からない

一点目については、自社が設定しているKPIが減ったか増えたかは把握できても、それが競合他社と比較して良好な数字なのか悪い数字なのかは分からないということだ。

企業活動は優先順位付けが重要であり、限られた資源をどこに投下するかの判断には、他社や業界の標準数値の把握が必須になる。

二点目は、KPIというまとめられた数字だけを見ていては、ユーザーの本当の気持ちは分からないという問題のことを指す。

結果として、数字が悪いときには社内で対応方針をめぐって議論が紛糾することになり、「色々試してみましょう」という結論に落ち着いてしまう。
結局それでは遠回りなのだ。

KPIを補完するユーザーエクスペリエンス分析とは

ではどうしたらよいか?
私は、「サイト内行動とユーザーエクスペリエンス(UX)を紐づける」ことを提唱したい。

具体的には、「オンラインUXテスト」という手法がそれにあたる。

従来のユーザビリティテストでは、調査モニターが10~20名程度と少数であり、 その分析内容は限定的であったし、Webアンケート調査では十分なモニター数は確保できるものの、 得られるのは質問への回答のみで、ユーザーのサイト内行動を把握することはできなかった。

「オンラインUXテスト」は、ユーザビリティテストやWebアンケート調査の長所はそのままに、短所を改善したものだ。 モニターの人に自宅にいながらユーザビリティテストを行ってもらうことで、300~1000人レベルでの、ユーザー行動と意見の収集・分析が可能となっている。

ユーザー操作の要素有無

例えば、調査中にユーザーがサイトを離脱した場合、「なぜいま離脱したのですか?」というアンケート画面にその場で誘導することができる。
公開されている本番サイトでそれをやってしまうと拒否反応を起こす人も多いだろうが、このオンラインUXテストはあくまでサンプリング型のユーザー調査の一手法であるため、ユーザーは当然その離脱理由には答えてくれるのだ。

この手法を用いれば、冒頭の

  • 申し込み完了率の向上

というKPIは、

  • 使い勝手の悪さを理由とした申し込み離脱率の減少
  • 情報量不足を理由とした申し込み離脱率の減少

というユーザーエクスペリエンス指標に読み替えることができる。

理由さえ分かってしまえば、対策方針はそれほど難しい話ではなかろう。
競合他社の数値も把握できるので、目標数値の設定もしやすい。

Webサイト運営者にとって、KPI策定は新たな時代に入ってきている。

(ゴメス・コンサルティング 森澤 正人)

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