ランキングの調査手法

ランキングの調査手法

「Gomez ESGサイトランキング」は、世界的なサステナビリティへの関心やESG投資の拡大を背景に、上場企業がインターネット上で株主・投資家を含む様々なステークホルダーに向けた広報活動を行うためのウェブサイト(ESGサイト)の使いやすさや情報の充実度を評価することを目的として実施しています。
調査概要は、以下の通りです。

1. 調査期間について

2024年4月1日~2024年8月4日まで
(ランキングデータは、2024年5月2日までのものを反映しています。)

2. 調査対象範囲について

上場企業が自社サイト上で公開するIR(株主・投資家向け広報活動)、CSR(企業の社会的責任)、サステナビリティ及びESGに関する情報を調査します。
「Gomez ESGサイトランキング」では、ESG情報を、財務・決算情報や決算説明会をメインとするIR情報に加え、企業理念、経営戦略、コーポレート・ガバナンス、環境や社会に対する活動、そしてそれらに関する各種リリースや報告書等、企業経営や社会活動に関わるすべての情報を包含する広義の概念として認識しています。

そのため、いわゆる「株主・投資家情報サイト(IRサイト)」に加え、会社情報に関するサイト、CSR等に関するサイトも調査の対象としています(採用サイトや商用サイト、製品・ブランドサイトなどは調査の対象としていません。)。

3. ノミネートについて

「Gomez ESGサイトランキング」は、一定水準以上のクオリティを持つ企業サイトのみを評価の対象とするために、予備選考方式を採用しています。ノミネート方法からランキング決定までの流れは、以下の通りです。

調査対象企業

今回のESGサイトランキング調査では、総合的に基礎項目を備えた企業を調査対象とする目的から、2024年IRサイトランキング本選ノミネート企業(384社)を調査対象としました。

ノミネート条件

当社では、全上場企業を対象とするIRサイトランキング調査を毎年実施しておりますが、当該調査においては、IR情報ならびに会社情報やサステナビリティ情報について約10程度からなる予備調査を行い、一定基準を満たす企業を本選ノミネート企業として選出し、最終調査を行っています。
今回のESGサイトランキング調査では、総合的に基礎項目を備えた企業を調査対象とする目的から、直近のIRサイトランキング調査において本選ノミネートを達成した企業を調査対象としました。
2024年調査では、183社が本選調査の対象となりました。

ランキングの決定

最終選考にノミネートされた企業のウェブサイトを、ユーザーの視点にもとづいて設定された174の調査項目に基づいて、当社アナリストが実際にウェブサイトを操作して評価をします。この調査項目は、以下の5つのカテゴリから構成されています。

・ウェブサイトの使いやすさ

・ESG共通

・E(環境)

・S(社会)

・G(ガバナンス)

これらの視点からそれぞれ評価を行い、ユーザーにとっての重要度(ウェイト)を加味して各カテゴリのスコアを算出し、総合得点を集計したうえで総合ランキングを決定します。

ESGサイト優秀企業

総合得点が6.00点以上の企業を「ESGサイト優秀企業」として選定しています。その際、総合順位10位以上の企業を「ESGサイト最優秀企業」として、選定します。

4. 評価カテゴリについて

「Gomez ESGサイトランキング」では、各社ウェブサイトの特徴(強み・弱み等)を明確にすることを目的として、カテゴリごとのスコアを集計した「カテゴリ・ランキング」を発表しています。

2024年調査における各カテゴリの主な特徴、評価軸や配点状況は、以下の通りです。

(1)ウェブサイトの使いやすさ(配点:30%)

IR情報を提供するウェブサイト全体のユーザビリティを評価するカテゴリです。情報の見つけやすさや各コンテンツの見やすさ・使いやすさ、ウェブ・アクセシビリティ基準への対応状況等を総合的に評価します。具体的には、以下の3つの領域から評価を行います。

・メニューとナビゲーション

・デザインとアクセシビリティ(情報検索機能、PDFの使いやすさなど)

・テクニカル(パフォーマンス計測、Cookie対応など)

(2)ESG共通(配点:25%)

企業情報サイトやESGサイトにおいて、自社のビジネスに照らし合わせたESGに対する考え方や取り組みをどのように情報発信しているのかを総合的に評価します。客観的な評価指標の1つとして、外部評価やイニシアチブについても重要視しています。以下の3つの領域から評価を行います。

・経営理念とマテリアリティ

・外部評価やイニシアチブ

・英語での情報発信

(3)E:環境(配点:15%)

環境への取り組みを評価するカテゴリです。気候変動、水質保全、資源循環等の各分野での取り組みや数値データ等の開示状況を評価します。具体的には、以下の2つの領域から評価を行います。

・環境に関する方針と活動報告

・環境イニシアチブ

(4)S:社会(配点:15%)

社会への取り組みを評価するカテゴリです。ステークホルダーや社会貢献活動の対応状況や人事制度や労働環境について評価します。具体的には、以下の2つの領域から評価を行います。

・ステークホルダーと社会貢献活動

・人権や人材・労働環境

(5)G:ガバナンス(配点:15%)

ガバナンスに関する取り組みを評価するカテゴリです。コーポレート・ガバナンスや、内部統制に関する考え方や取り組みを評価します。具体的には、以下の2つの領域から評価を行います。

・コーポレート・ガバナンス

・リスク管理や各種ポリシー

5. 評価結果について

評価結果は「総合ランキング」と「カテゴリ・ランキング」を公表します。