「Gomez 投資用不動産サイトSREランキング2025」について ~三井不動産リアルティが総合第一位、健美家が総合第二位を獲得~

2025年9月10日

株式会社ブロードバンドセキュリティ(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:滝澤 貴志、以下 当社)は、「Gomez 投資用不動産サイトSREランキング2025」をGomezのウェブサイト(https://www.gomez.co.jp/)で発表したことをお知らせします。

【概要】

ITシステムがビジネスに大きな影響を与えるようになった現在、スケールし続けるシステムとそのサービスの信頼性・安定性を保ちながら、さらなる発展を目指す取り組みの重要性が増しています。より効率的かつ安定的にサービス展開や運用を行うため、自社のサービス品質に関する目標・評価基準を定め、その計測結果を業務の判断や行動に活かすシステム管理手法として、SRE (Site Reliability Engineering)がGoogleにより提唱されました。このSREの考え方を基本としたサイト評価を当社で実施し、この度「Gomez 投資用不動産サイトSREランキング2025」を発表しました。

「Gomez 投資用不動産サイトSREランキング」は、企業がインターネット上で投資家向けに提供する不動産投資情報サイトが、いつでも快適かつ安心安全に利用できる状態であるかを評価することを目的として実施します。評価には当社独自の評価基準を設けており、サイトパフォーマンス、セキュリティ、プライバシーの3つのカテゴリに従って、合計31項目で達成度を調査し、重要度を加味した加重平均点数をもとに総合得点を算出します。評価基準は、ウェブサイトを取り巻くテクノロジーの進展やウェブサイトのトレンドなどにより相対的優位性が変化することを理由に毎回見直しを行っています。

今回は、不動産投資市場の拡大と投資家の情報収集ニーズの高まりを受け、投資用不動産情報を提供する主要な8サイトをノミネートし評価しました。(一定基準を満たすサイトを予備調査の上、ノミネートしています。)

投資用不動産サイトSREランキング2025」上位の会社およびサイト名は、次のようになりました。(全8サイトの結果を発表します。)

順位 得点 会社名 サイト名
1位 7.78 三井不動産リアルティ 三井不動産リアルティ
2位 7.21 健美家 健美家
3位 6.85 野村不動産ソリューションズ ノムコム・プロ
4位 6.13 健美家 HOME'S不動産投資
5位 5.99 楽待 楽待
6位 5.72 住友不動産ステップ 住友不動産投資用不動産
7位 5.45 ラルズネット 不動産投資連合隊
8位 4.98 東急リバブル 東急リバブル投資用

※詳細なランキング結果や評価項目については、Gomezのウェブサイトからお問い合わせください。対象サイトからのご連絡に限りご回答いたします。

【総評と投資用不動産サイトのトレンド】

今回のランキングでは、三井不動産リアルティが総合1位、続く2位は健美家、3位は野村不動産ソリューションズのノムコム・プロでした。7点台は上位2サイトに留まり、投資用不動産サイト全体として改善の余地が大きいことが明らかになりました。上位サイトは、サイトパフォーマンス、セキュリティ、そしてプライバシーの3カテゴリでバランス良く高スコアを獲得しており、投資家が安心して利用できる環境の構築に注力していることがうかがえます。
特に、セキュリティカテゴリでは上位サイトと下位サイトの差が顕著に表れており、投資情報を扱うサイトにおけるセキュリティ対策の重要性が浮き彫りになりました。

セキュリティカテゴリの結果を詳しく見ると、TLS1.3の実装やHTTPレスポンスヘッダの適切な設定において、サイト間で大きな差が生じています。投資用不動産サイトは機密性の高い個人情報や投資情報を扱うため、基本的なセキュリティ対策の徹底は必須要件といえます。
近年、不動産投資詐欺や個人情報の不正利用などの事案が増加しており、投資家の信頼を得るためにはセキュリティ対策の継続的な強化が不可欠です。
投資用不動産サイトを運営する全ての企業にとって、定期的な脆弱性診断やセキュリティ評価、そして継続的なモニタリングシステムの導入が今後も極めて重要といえます。

続いて、パフォーマンスカテゴリでは、サイトの表示速度や稼働率において大きなばらつきが見られました。投資判断に必要な情報へのアクセス性は投資家の利便性に直結するため、安定したパフォーマンスの維持は重要な競争要因となります。特に、物件検索や詳細情報の表示において遅延が発生すると、投資機会の逸失につながる可能性があります。
上位サイトでは、体感速度・視覚の安定性・稼働の三点が高い水準で噛み合っており、パフォーマンス向上のための技術的施策が適切に実装されていることが確認されました。
投資用不動産サイトでは、大量の物件データや画像、地図情報などを扱うため、効率的なデータ配信とレスポンス時間の最適化が特に重要です。定常的なパフォーマンス監視と継続的な改善により、投資家の満足度向上を図ることが求められます。

最後に、プライバシーカテゴリでは、個人情報保護に関する取り組みの差が結果に大きく影響しました。投資用不動産サイトでは、投資家の資産情報や投資意向など、極めてセンシティブな情報を扱うため、プライバシー保護への取り組みは信頼性の根幹をなします。
上位サイトでは、プライバシーポリシーの明確化、個人情報取り扱いに関する同意メカニズムの実装、第三者への情報提供に関する透明性確保などが適切に行われていました。
また、2023年6月の電気通信事業法改正により、Cookieなどの利用者情報の外部送信について一定の情報提供が義務付けられています。投資用不動産サイトにおいても、マーケティング目的でのデータ活用と投資家のプライバシー保護のバランスを適切に取ることが重要です。
投資家からの信頼を獲得し維持するためには、プライバシー対応についても、セキュリティ、サイトパフォーマンスと同様に継続的な改善と最新基準への対応が必要です。

投資用不動産市場は今後も成長が期待される分野であり、オンラインでの情報提供の重要性は更に高まることが予想されます。投資家の信頼を獲得し、競争力を維持するためにも、本調査結果や評価基準をサイト改善にお役立てください。

【調査概要】

調査期間:

2025年8月
ランキング結果は、調査時点の各サイトに基づきます(※)

調査対象:

2025年8月1日時点の国内投資用不動産サイト

調査範囲:

投資用不動産サイトトップページ、同ドメイン情報を調査

調査手順:
ノミネート企業を31の調査項目からなるスコアカードに基づいて、当社のアナリストが実際にウェブサイトを使用しながら調査を行い、総合ランキングを決定。

※調査期間中にリニューアルが行われたサイトについては、各調査時の最新状態にて調査を行なっています。

【評価方法】

測定結果をリスト化し、各評価の基準となるスコア表を作成。スコア表は、全測定値から平均、標準偏差を元に95%信頼区間までのレンジを設け、小さい数から5つの点数(10点、7.5点、5点、2.5点、0)を設定し得点を算出します。

カテゴリ名称 評価内容
サイトパフォーマンス

ウェブサイトの表示速度、稼働率、応答性、表示の安定性を評価するカテゴリです。安定的にサイトにアクセスでき、サイト上でユーザ体験を損なわずアクセスできているかを総合的に評価します。

セキュリティ

暗号化通信、アクセス制御、HTTPレスポンスヘッダなど、公開ホームページ上での基本的な対策状況を評価します。

プライバシー

プライバシーやcookieに関するポリシー、個人情報保護に関する認証、運営企業情報など、信頼感を表す取り組みを評価します。

【Gomezについて】

Gomezは、インターネット上で提供されるサービスを中立的な立場から評価・分析し、インターネット利用者の利便性向上と各種市場の拡大に貢献するための情報提供・企業向けのアドバイスを目的とし、消費者・企業双方に対して利益となる情報を掲載しています。
Gomezを運用するゴメス・コンサルティング本部は、BBSec が2021年7月にモーニングスター株式会社より事業継承しております。

【BBSecについて】

現状の可視化や診断から事故発生時の対応、24時間/365日体制での運用まで、フルラインアップのサービスを提供しています。高い技術力と豊富な経験、幅広い情報収集力を生かし、「サプライチェーンを狙った攻撃」「社会インフラを狙った攻撃」「AI時代のセキュリティ」を解決すべき社会課題ととらえ、より多くのお客様を悪意ある攻撃者から守ることで、「便利で安全なネットワーク社会を創造する」というビジョンを実現します。

【本サービスに関するお問合せ】
株式会社ブロードバンドセキュリティ ゴメス・コンサルティング本部
TEL:03-5338-7436 E-mail:gomez@gomez.co.jp