大学サイトランキング[2010年7月]
ウェブサイトの使いやすさ 上位サイトの特徴(総評)
【ウェブ・アクセシビリティ】
誰にでも利用可能なウェブサイトであるかどうかは、公共性の高い大学サイトにとっては重要なポイントである。そこで、ウェブ・アクセシビリティに関しては、JIS規格などに基づいて前回より項目を増やして調査を行っている。テキスト量の多い大学サイトでは、行間や基本文字サイズが充分でないケースが多く、特に文字サイズに関しては規格の水準を大きく下回るサイトも多くみられた。その他、非日本語圏ユーザーへのアクセシビリティ対応として多言語対応状況も評価対象とした。予選調査では、英語サイト(またはページ)を掲載しているサイトは63%、その内2カ国語以上に対応しているサイトは17%であった。ただし、日本語サイト並みの情報量を持つ英語サイトからPDFファイル1枚分というサイトまで、その情報量にはサイト間で大きな差がみられた。
【情報構成】
このカテゴリでは、ユーザーにとってわかりやすい情報構成となっているかを評価している。「大学案内」「入試情報」などユーザーが内容を想起しやすいメインメニューや「受験生」「在学生」など訪問者別のインデックスなどがその代表例だ。これらは、大学サイトの構造としてはスタンダードなものであるため、他の評価カテゴリに比べれば高評価のサイトも多かったが、一部、訪問者別インデックスが、「大学案内」や「学生生活」などのメインメニューと混在しているサイトも散見された。情報区分としてのメインメニューなのか、属性に応じた入り口なのか、矛盾のないナビゲーションが求められる。
【サイトの統一性】
ここ数年相次いだリニューアルにより最も改善が進んでいるのが「サイトの統一性」、すなわちサイト全体のレイアウト、デザインの統合である。多くがリニューアルに際してCMSを導入または刷新したことによるもので、特にこれまで「継ぎ接ぎ状」となっていた大学サイトにおいては飛躍的に使い勝手が向上している。また、トップページから学部オリジナルサイトへの動線に、簡潔な学部紹介ページ(サマリー情報)を設けるなど、デザインの異なるオリジナルサイトへの遷移における「つなぎ目」にも配慮したナビゲーションも増加傾向だ。
【更新情報】
「緊急情報」や「イベント情報」など情報区分によって一覧情報をタブで分けるサイトが増えている。訪問別インデックスを採用しているサイトでは、各ユーザー別のトップに、属性に合わせた新着情報を掲載するなど、更新情報の見せ方も大きく変化してきている。また、RSS配信については、予備調査の結果、対応しているサイトは34%と、リニューアルによって前年の25%から大きく増える結果となった。とはいえ、RSSボタンが過度に装飾されて認知しづらい、「RSSとは?」などの初心者向けの説明が無い、使いやすいというにはあと一歩というサイトも多くみられた。
【情報検索】
情報の多い大学サイトになくてはならないのがサイト内検索機能である。予選対象約740校のうち77%でサイト内検索機能が用意されていた。ただし、その使い勝手は一様ではない、Googleを利用したケースを例にとると、大学サイト内(共通のデザイン)で検索結果を表示しているケース、そのままGoogleサイトにジャンプしてしまうケースなど様々だ。特に、外部サービスを利用したサイト内検索では、希望の結果が得られなかった場合のトップページへの動線など、回遊性に配慮したナビゲーションが必要といえそうだ。
【非HTML】
このカテゴリでは、FlashやPDFなど、プラグインを必要とするコンテンツへの配慮を評価している。大学のイメージ写真やサイト内の注目コンテンツをダイナミックに表現するため、多くの大学サイトでFlash形式のスライドショーやアニメーションが採用されている。予選調査では、52%超の大学でトップページのメイン領域にFlashが使用されていた。ただ、代替となる画像や情報が用意されていないなど、アクセシビリティ配慮という点で改善が望ましいサイトも多くみられた。
(このレビューは2010年7月16日までの各大学サイトに基づいています)
